昭和4(1929)年 帝都復興 東京市全図
|
帝都を震わせた関東大震災から6年。震災復興事業も姿を顕わしてきた。
地図上の黄色い街路の整備・拡幅がそれに当たる。南北に貫く昭和通り、東西の大正通り(現在の靖国通り)を始めとして、現在に至る街路網が整備されてきている。また公園を目立たせて描いている。日比谷公園、増上寺周辺、神宮外苑、新宿御苑、上野公園、深川富岡八幡周辺などである。それにも増して明治初年からの違いは東京湾上の埋立地に求められる。石川島だけだったのが、月島は既に整備され、晴海から豊洲、塩浜が計画地として描かれている。
首都高速や勝鬨橋などが無いにしても、馴染み深いような地図になってきている。しかし六本木周辺の土地の空き具合を見ても、骨格あっても中身はかなり違う容貌だったのだろうと推測できる。
|
|