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「国」「郡」による日本の地域区分
073_伊豆国⇒足柄県⇒静岡県 |
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府藩県三治制
鉄道敷設経過
日本戦国勢力 |
| 郡名ー中心地・◎旧郡役所所在地 | 代表河川 | 代表旧街道 | 近世 |
| 073_伊豆国⇒足柄県⇒静岡県 |
賀 | 賀茂(かも)郡（旧：賀茂郡、那賀(なか)郡）ー下田市 | 稲生沢川 | 下田街道 | 幕府領(韮山代官)
掛川藩 |
方 | 田方(たがた)郡（旧：賀茂郡）ー熱海市、伊東市 | 初川 | ー | 幕府領(韮山代官) |
田 | 田方(たがた)郡（旧：田方郡、君沢(きみさわ・くんたく)郡）ー三島市、韮山町 | 狩野川 | 下田街道 | 幕府領(韮山代官)
相模荻野山中藩他 |
賀茂郡と田方郡の境界は時代により変遷しているようである。東伊豆北部の熱海・網代・伊東・宇佐美周辺について、古代においては田方郡に属していたが、近世になり賀茂郡に転属となった。明治に入り、1896(明治29)年の郡制施行時において、再度田方郡に転じ現在に至る。
稲取・河津・下田・松崎及び伊豆諸島は古代以来の賀茂郡（伊豆諸島は明治になり東京府に転じた）であるが、1896(明治29)年の郡制施行時において、熱海等が田方郡として失われた一方、旧那賀郡（現在の西伊豆町を中心とする領域）を併合した。那賀郡は古代から記録がある模様であるが、1879(明治12)年の郡区町村編制法の静岡県での施行時には、下田に「賀茂那賀郡役所」として設置されたように、賀茂郡の一部と理解して差し支えないように思える。
田方郡と君沢郡の関係は、また少し違うようだ。君沢郡は那賀郡と異なり、近世（元禄年間）になってから田方郡（三島・修善寺・戸田）及び那賀郡（土肥）から分離し成立した。田方郡として残された土地は現在でいえば、函南・韮山・大仁及び狩野川上流域である。代官所が韮山に置かれていたが、支配地が増していくのは元禄期以降とのことであるが、韮山代官所の伸張と君沢郡の成立に因果関係があるのかは不明である。そのような出自であるものの、1879(明治12)年の郡区町村編制法の静岡県での施行時に「田方君沢郡役所」として設置されたのは、田方郡の韮山であり、先に述べたように、1896(明治29)年の郡制施行時において、田方郡は賀茂郡のうち熱海などが移管され、かつ三島などを含む君沢郡を併合して成立した。
熱海など東伊豆北部の度々の移管はどう考えるべきだろうか。試案の域を出るものではないが、近世初期の陸運に比べた水運の発達を見るべきなのであろうか。峠を越える交通の困難さは想像を越えるものがあるのかもしれない。海岸線沿いに近世では賀茂郡は東伊豆全域を領域とすることとなり、峠を越える田方郡との一体性が失われたのかもしれない。その後道路改修などあり、再び伊豆の基軸となる狩野川・下田街道経由の陸路に交通の主流が移ったのかもしれない。半島の背骨に狩野川が流れ、下田街道が通るのは、他の半島とはだいぶ趣が異なるように思える。 |
| 098_相模国⇒足柄県⇒神奈川県 |
大 | 中(なか)郡（旧：大住(おおすみ)郡）ー平塚市 | 相模川 | 東海道 | 幕府領(韮山代官)… |
淘 | 中(なか)郡（旧：淘綾(ゆるぎ)郡）ー大磯町 | 葛川 | 東海道 | 幕府領(韮山代官)… |
上 | 足柄上(あしがらかみ)郡ー旧：関本村（南足柄市）、◎松田町 | 酒匂川 | 矢倉沢往還（大山道） | 小田原藩… |
下 | 足柄下(あしがらしも)郡ー小田原市 | 酒匂川
早川 | 東海道 | 小田原藩… |
愛 | 愛甲(あいこう)郡ー厚木市 | 相模川 | 矢倉沢往還（大山道） | 荻野山中藩… |
津 | 津久井(つくい)郡ー相模原市、◎旧：中野村（相模原市緑区） | 相模川 | 甲州街道 | 幕府領(韮山代官)… |
| 094_伊豆国⇒足柄県⇒東京府 |
島 | （郡不設置）ー旧：大島元村（大島町）、旧：神着村（三宅村）、旧：大賀郷村（八丈町）、父島（小笠原村） | ー | ー | 幕府領(韮山代官) |
| 074_駿河国⇒静岡県 |
駿 | 駿東(すんとう)郡ー沼津市 | 狩野川 | 東海道 | 小田原藩… |
富 | 富士(ふじ)郡ー旧：吉原町（富士市） | 富士川 | 東海道 | 幕府領(韮山代官)… |
庵 | 庵原(いはら)郡ー旧：興津町（静岡市清水区） | 興津川 | 東海道 | 幕府領(駿府町奉行)… |
安 | 安倍(あべ)郡ー静岡市 | 安倍川 | 東海道 | 幕府領(駿府町奉行)… |
志 | 志太(しだ)郡ー藤枝市 | 瀬戸川 | 東海道 | 田中藩… |
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